月別: 2022年2月

~秘密の薬~  第二部 (70)

署にきた目的、“再捜査”。これをさせずにおくものかとの意気込み。

だったが。なのにそれが瓦解した刹那だった、現まさに。

なんということ!これこそ、市民の生命財産をうばう輩からの防波堤となるべき警察が、絶対にしてはならない、門前払いをしたのである、この期に!

門前払い。まさか!こんなことが…、

ああ、そういえば、あった!過去にも、

あろうことか、ストーカー被害の相談にきた婦女子を適当にあしらった警察。

けっか、重大事件を惹起させた事例、なんどもマスコミを賑わせてきた、記憶にあたらしい不祥事の数々。

それが、よもや。じぶんにも降りかかったのだと、失望のなか実感したのである。

~秘密の薬~  第二部 (69)

=あぁあ=膝からくずおれそうになったのだ、なんとか堪(こら)えはしたのだが。
万事休す。刀折れ矢尽きたるの心境が、いまこの場で立ちすくんだかのじょを覆ったのである。

~秘密の薬~  第二部 (68)

「ウソでしょう!」なんということ…。 もはや、取りあげてくれる人間などいないということなのか。それを思い知らされた衝撃、計り知りようもなかった。