それにしてもと、じぶんでも不思議におもった、刹那、なぜあの子のことを唐突に。

だが、起因ならばじつはあったのである。

ことあるごとに「あいつは優秀で、しかも信頼にたる男なんだ。もし、手に負えないことにでくわしたら、気軽に相談するといいよ」と、

まるで親兄弟のことを自慢でもするかのように話していたからだ。