で二日後、Nシステム(自動車ナンバー自動読取装置)も活用でき、この軽トラの駐車ばしょを特定できたのだった。

 あとは、変装した東をみつけだす作業のみがのこったが、翌日の朝一番で完了したのである。

変装をし、歩容認証もごまかしてはいたが、凶器となったドローンを、風呂敷でくるんでいたとはいえ、廃屋となったビルのすぐそばまでの五メートルを、盗難車から運んでいる東を、カメラがとらえていたのである。

 さすがの知能犯も、証拠と推定できるドローンの存在をかくすまではできなかったというわけだ。

矢野があたまを悩ませるだけ悩ませて探しもとめた、これが、東がおかしたたったひとつの“ほころび”といえた。

 矢野には、ほかの係ではありえない、部下に警部補が三人。そのかれらをしたがえて、東の住所へとむかったのである。在室の確認は、まどの灯りにより、岡田がしていた。

とうぜんのこと、藍出は内ポケットに、逮捕状と家宅捜索令状をしのばせつつ、であった。

 むろん、ベテラン鑑識員も同行していたのである。