また、自慢げの哲の眸には明朗さがくっきりと現れ、さらには煌めきまでもくわわっての。

それでそのとき妙は、友人を掛け値なしでほめる息子を、ぎゃくに好ましくおもったものだった。

そんな在りし日々の記憶が、出来(しゅったい)したのである。