うって変わって以下は、かの、居酒屋での雑談より翻(さかのぼ)ること、五年ほどの情景である、

ちなみにそれ以上が経過したのちに判明した異常な事実、その一部をまずはここにしるす。

酔客とは真逆の、真剣な表情たちが密談中。面々、非公式かつ非公開の話に傾倒していたのである。

そんなかれらこそ、霞が関(国の行政機関の庁舎が群立)を根城のごとくにし、われこそは日本を背負う傑物あるいは逸材とおもいこんでいるキャリアの中のキャリア、そのうちの六人であった。

このような霞が関における中枢がそのじつ、場所も時間帯もたびごとに変えながら、おどろくことに五回も集合していたのである。

しかもいわゆる密会とよぶにふさわしい代物で、そのすべてが国家的な極秘中の、まさに超極秘会議であった。

でもって、とんでもない秘事にいそしんでいた、のである、かれらは。

 にもかかわらず、これに要した期間は二週間強。いうまでもないが、異常なほどの頻度ということだ。

ちなみに、2021年の暮れから2022年一月にかけての、国会閉会中であった。 世界を奈落の底にたたき落としたたチャイナウイルス。ようやくの収束が、ほんのこのあいだのような時期にあたっている。記憶に新しいが。