ねえ、人権派は事実なの?だけでなくさらに惑った。どこまで身を預けていいのか、期待に応えてくれるのか、それとも…。 やはり不安だ。
「早いもので、もう二年になります」と、学友だった彦原茂樹はすこしはにかみながら席をすすめたのだった。
それにはぎこちない笑顔でちいさく会釈し、コートを脱ぐとソファーにすわった。座り心地はよろしくなかった、がそんなことはどうでもよく、
いきなり事故のあらまし、ならびに血中アルコール濃度の差、目撃証言、ドライブレコーダーの映像の存在などなど、検証事実の内容を順序だてて、その必要性に鑑みとりあえず陳述したのである。